猫の歯が何本あるか知っていますか?
門歯、犬歯、臼歯を合わせて30本です。
猫はあまり口を触られるのが好きでないため、奥まで見たことがない方も多いと思います。
しかしこの猫の歯がトラブルを起こすと、フードが食べられなくなり痩せてしまったりと、大きな影響を及ぼします。
発症すると猫にかかるストレスも大きい歯の病気ですが、飼い主側からフォローして予防することも可能です。
こちらの記事を読んでくださいますと、猫によくある歯のトラブルと猫の歯磨きの詳しいやり方についてご理解いただけます。
それでは、解説いたします。
猫の歯の異常・トラブル

猫の歯
猫の歯は門歯、犬歯、臼歯の3種類があり、上の歯が下の歯よりも2本多いです。
最も外側にあり1mm程のサイズの門歯は上下合わせて12本存在し、獲物の毛などを毟るためにあります。
家猫だとほとんど使い道はありません。
犬歯は、猫の口を開けると大きく尖った歯が4本見えます。
獲物に噛みつき、とどめを刺すための牙です。
最後に臼歯ですが、人間で言うと奥歯の位置にあるギザギザの歯で、普段はフードを砕いたりすり潰したりする歯です。
奥で見えにくく、歯茎の炎症などを起こしやすい部分です。
こちらの項では、それぞれの歯に起こる異常について解説します。
歯が抜けて無くなっている
猫は生後1ヶ月で乳歯が生え揃い、生後半年くらいまでの間に永久歯に生え変わります。
この期間に猫の歯が無くなっている場合は、生え変わりのため抜けてしまっているだけなので心配はいりません。
犬歯は歯が抜けるよりも先に永久歯が生えてくる場合もありますので、一時的に犬歯が二本連なって存在することもあります。
基本的には自然に乳歯が抜けますが、生後7〜8ヶ月を迎えてもずっと残っている場合は病院に相談して下さい。
猫の年齢が上がってくると、歯が抜ける事があります。
門歯の場合は1歳以降、その他は10歳以降で歯茎の緩みから歯が抜けます。
猫は食事を丸呑みする動物ですので、口の中を痛がったりする様子が無ければ問題ありません。
痛がったり、歯茎の腫れや赤みがあるようなら歯周病の可能性がありますので病院に連れて行きましょう。
歯周病の悪化によって歯が抜けている場合もあります。
歯石が多い
猫は歯垢から歯石への変化が比較的早く、一週間以内に変化すると言われています。
ドライフードなど硬いものを食べていれば自然に歯垢は取れますが、ウェットフードを多く食べている飼い猫は歯垢が取れず溜まる傾向にあります。
猫の歯石は薄黄色から褐色で、主に臼歯に付きます。
歯石が溜まると歯周病になりますので、歯垢が溜まってきた時点での除去が必要になります。
歯石になってしまうと病院での処置になります。
猫の歯周病
猫は虫歯にはなりませんが、歯周病にはなります。
⚪歯茎が赤くただれ炎症がある
⚪歯茎から出血する
⚪口臭がきつい
⚪ご飯を食べづらそうにしている
上記のような症状が見られたら、病院で診てもらいましょう。
猫の歯磨きについて

猫の歯 (1)
猫の歯に付いた歯垢は、歯磨きによって除去できます。
歯磨きには歯磨き用のフードを使うか、小さめな歯ブラシで磨く他、ガーゼで擦るなどの方法があります。
歯ブラシで磨く場合は歯磨き粉などは使わず、水を付けて行ってください。
歯磨きに慣れていない猫は口を触っただけで嫌がりますので、まずは慣れるまで口に触れることから始めます。
慣れてきたら上唇の端を指で上げ、臼歯を露出させて歯磨きします。
歯ブラシを当て、横方向にブラッシングします。
門歯は下唇を下げて露出させ、同様に横方向にブラッシングしてください。
犬歯は大きいので、縦方向にもブラッシングしましょう。
強く磨くと、口内を傷つけてしまう可能性がありますので軽い力で磨きます。
嫌がる猫に無理矢理歯磨きをしてしまうと次回以降嫌がり方が強くなり、歯磨きしにくくなりますのでなるべく嫌がったら中止しましょう。
歯石になる前に除去したいので、最低でも3日に1回程度歯磨きしましょう。
猫の歯のまとめ
高齢猫の8割以上は歯に問題を抱えています。
歯周病の治療は、全身麻酔をして行われるため、猫ちゃんの体にも負担になります。食事が取れないばかりか、死に繋がる事もあります。
猫の歯磨きは慣れるまで根気が必要ですが、高齢になっても元気な猫でいてもらうために頑張りましょう。
関連記事一覧
- 猫が病気?異変が起きてる!大丈夫なのか
- 猫はよく吐く毎日のように。でも元気。
- 猫が吐く原因はストレス?病気が原因の嘔吐もある!
- 猫の嘔吐は便秘が原因?病院に連れて行く必要性は?
- 猫の目の病気|瞬膜の状態から考えられるのは!
- 猫の目やにの取り方の方法は?ひどい時の対処法は?
- 猫の目やにの色には意味がある?原因と対処法はどうすれば?
- 猫の目薬のさしかた!嫌がるときのコツ!上手なやり方を教えて!
- 猫の結膜炎|何が原因?自然治癒する?人にうつるの?
- 猫の顎ニキビ|顎の黒いブツブツの原因と対策
- 猫のくしゃみで危険なのは?考えられる病気
- 猫の鼻血はキケン!飼い主さんなら知っておきたい病気と原因
- 猫の鼻水について知りたい!気になる危険信号と対処法
- 猫が元気がない!食欲はある?そんな時どうする?
- 猫に多い口の臭いの原因!意外な病気の対策は?
- 猫の口呼吸は危険!急性ストレスか体調不良のサイン
- 猫の「脱水症状」食欲不振や痙攣も!点滴などの治療が必要
- 薬を飲まない猫には、おやつを使う!ちゅーるやシーバを
- 子猫のワクチン2回目遅れた!母猫からの免疫がなくなってしまう
- 猫はワクチン接種をしないと、どうなる?
- 猫のワクチン接種後に気をつけるべき時間帯は?注意点はあるの?
- 病院を嫌がる猫ちゃんを連れて行くためにはどうする?
- 猫にペット保険はいらない?おすすめの保険はある?
- 猫が腎臓の病気(2種類)になったら食事と接し方に配慮して!
- 猫の歯磨きのコツ|歯のトラブルを軽く見ないで!*当記事
- 猫が発熱41度!病気のサイン|まずは冷やす そして病院へ
- 猫が痩せる原因は?痩せすぎなのか病気なのか?