猫の鼻のあたりが、ぬれていたり、白く固まっていることがありますね。
猫の鼻水は、めずらしい症状ではありません。
しかし、くしゃみや食欲低下など、ほかの異変もあるときは、病気の可能性があります。
猫風邪の場合の鼻水の状態も、知っておきたいですね。
鼻水が悪化したときの対処や、飼い主さんが鼻水を取る方法も、ご紹介いたします。
ぜひ、参考にしてみてください。
猫の鼻水をチェックして!見逃したくない病気のサイン
猫が鼻水を出すきっかけは、生理現象やアレルギーなど、さまざまです。
病気ではないかを、はやめに、見きわめてあげる必要があります。
鼻水の原因や、悪化したときの状態を、知っておくと役立ちます。
猫のくしゃみと鼻水の原因
猫が鼻水を出すだけではなく、くしゃみもしている。
鼻水とくしゃみが、セットで現れることは、よくあります。
考えられる原因は、以下のものです。
ゴミやホコリなどの異物
猫の鼻に、ゴミやホコリが入ると、くしゃみが出ます。
くしゃみに合わせて、刺激で鼻水が出ます。
サラッとした、少量の鼻水であれば、とくに心配なものではありません。
アレルギー
花粉、ホコリ、ハウスダストが原因となり、くしゃみと鼻水を引き起こします。
猫も、花粉症にかかります。
アレルギーの場合は、皮ふのかゆみが、でることも多いです。
病気
くしゃみが連続したり、鼻水がどろっとしているとき。
病気の可能性も、疑われますね。
猫風邪、歯周病など、放置すると危険な病気も多いです。
元気がない、食欲がないなど、他の症状も現れるはずです。
くしゃみの回数や、鼻水の量もチェックしましょう。
猫の鼻水が透明でも油断しないで!
猫の鼻水は、まずは、色をチェックすることが大切です。
透明でサラッとしている鼻水は、それほど心配な鼻水ではありません。
鼻にゴミが入って、くしゃみをした場合や、アレルギーの可能性が高いです。
しかし油断できないのは、透明な鼻水が、黄色や緑に変化した場合です。
色のついた鼻水は、ウィルス感染など、猫風邪の症状の一つです。
ねばり気が出るのも、危険信号です。
猫の鼻水に気づいたら、しばらく状態に変化がないか、気をつけてください。
猫の鼻水には吸引が効果的?
猫の鼻水が悪化したとき、病院で、「ネブライザー」をすることがあります。
ぜんそく、慢性鼻炎などの治療に効果があります。
機械で薬をミストにして、つないだチューブから、吸引して治療します。
本来は、口や鼻から、薬剤を吸引します。
しかし、猫の場合は、なかなかスムーズにできません。
霧を噴射した小さな部屋に、猫を入れ、薬剤を吸い込んでもらいます。
何度もネブライザーを使う必要があれば、機械の購入をすすめられることもあります。
通院を繰り返すと、猫のストレスになるからです。
自宅で行うときは、キャリーに袋をかぶせるのが、もっとも簡単です。
衣装ケースに穴をあけ、猫に入ってもらう方法もあります。
どちらも空気穴をあけて、中に熱がこもらないように、気をつける必要があります。
飲み薬による治療よりも、少ない薬で効果を得やすい治療です。
猫が風邪をひいたときの鼻水の特徴
猫が風邪をひいたときは、初めは、透明の鼻水がでます。
しだいに量が増え、黄色や、緑色の鼻水にかわります。
ひどいと、血がまじることもあります。
鼻水の形状も、どろっとしてきます。
くしゃみが出るのも、特徴です。
鼻がつまることで、口呼吸になる場合もあります。
猫風邪をおこすウィルスは、体に残りやすく、簡単には消えません。
一度治っても、くりかえすことが多いです。
風邪にかかると点滴や注射など、つらい治療になることも!
予防接種をして、できるだけ、風邪をふせいであげてください。
猫の鼻水の取り方を知りたい!
猫の鼻水は、放っておくと、白くかたまってしまいます。
鼻水に気づいたら、かたまる前に、取ってあげましょう。
ぬらしたコットンなど、やわらかいもので、優しく拭いてください。
鼻のまわりが、カチカチにかたまると、飼い主さんがとるのは、難しい場合も。
そんなときは、病院に行って、取り方を教えてもらうのがオススメです。
人間の赤ちゃん用の、鼻水を吸引する機械があります。
飼い主さんの中には、猫に使う方もいるようです。
鼻水の量が多いときは、ついつい使いたくなると思います。
しかし、吸引器を嫌がる猫は多いので、スムーズに行うのは難しいです。
うまくいった例だと、鼻水を吸って、口呼吸をしなくなったという例もあります。
試してみるのはアリですが、使い方には注意が必要です。
猫の問題アリな鼻水と死亡につながる病気
猫の鼻水は、けっして珍しい症状ではありません。
でも「死亡」というワードを見ると、怖くなりますよね。
命にかかわる病気であった場合にも、鼻水の症状がみられます。
とくに鼻水が透明ではなく、色がついているときは、異常だと思ってください。
はじめは透明でも、だんだんと色や形状が、変化することもあります。
猫の鼻水に血がまじる原因
猫の鼻水に血がまじっているときは、とても心配です。
強くぶつけたりと、外傷が原因のときは、わかりやすく鼻血がたれることがあります。
外傷以外では、鼻炎の悪化や、鼻にできた腫瘍が原因で、出血することも。
ピンク色の鼻水も、血がまじっている鼻水の可能性があります。
とくにシニア期の猫が出す赤い鼻水は、腫瘍の可能性が高いです。
鼻水に血がまじるときは、まよわず病院へ行きましょう。
猫の鼻水が緑色になる原因
猫の緑色の鼻水も、見逃してはいけません!
緑色の鼻水がでるときは、細菌や、ウィルスへの感染が、疑われます。
おもに、猫かぜや、副鼻腔炎の悪化などが考えられます。
血がまじるときと同じで、外傷、腫瘍が原因の場合もあります。
形状も、サラッとしておらず、ドロドロしていることが多いです。
緑色が濃いほど、病気が悪化しています。
歯槽膿漏(しそうのうろう)など、歯の病気が原因となることも。
鼻の近くにウミがたまると、取りのぞく手術が、必要な場合もあります。
歯の異常では、口のニオイや、よだれの増加もみられます。
ちょっとした異変にも、気づいてあげることが大切です。
猫の鼻水と目やにはウィルスのせい?
猫の鼻水の症状に、目やにを、ともなうことがあります。
猫かぜが原因のことが多く、くしゃみをすることも。
猫かぜは、猫カリシウィルス、ヘルペスウイルス、クラミジアへの感染が原因です。
ウィルスは、とても怖いもので、猫かぜを放置すると、何カ月も続くことがあります。
猫かぜにかかると、両方の眼から目やにが出ます。
結膜炎が悪化すると、瞳の表面にも炎症をおこします。
子猫やシニア猫が、かぜをひくと、免疫がたりず、命にかかわることもあります。
人間のかぜと同じように考えるのは、とてもキケンなことです。
猫の鼻水をなおしたい!市販薬をあたえてもOKなの?
「鼻水が出ているからきっと、猫かぜだ!」
飼い主さんが判断して、適当に薬を飲ませるのはキケンです!
鼻水の原因によって、効果のある薬は、ちがいます。
病院で処方の薬だとしても、途中でやめてしまうと、効果を出しきれません。
猫の体重にあわせて、薬の量を調節することも必要です。
とくに抗菌薬は、正しい量と期間で飲むことが重要です。
仮に猫かぜだったとして、猫かぜをなおす市販薬はありません。
人間用の薬を飲ませるのは、もってのほかです。
病院での正しい治療が、猫を救うための近道です。
猫のエイズは怖い病気!鼻水が出たら要注意
「猫エイズ」という病名は、よく耳にしますよね?
でも、いったいどんな病気なのでしょうか?
猫エイズの原因は、〝ネコ免疫不全ウィルス〟への感染です。
すでに、このウィルスをもっている他の猫から、感染します。
もともと野良猫だった猫や、家と外を自由に行き来する猫は、感染リスクが上がります。
ほかの猫とのケンカで噛まれることが、一番の原因になるからです。
猫のエイズは、人間にはうつりません。
しかし、同居の猫には、うつりますので、注意が必要です。
猫エイズは、ウィルスに感染して、発熱などの症状がでたあと、無症状の時期をむかえます。
無症状で潜伏したまま、発症せずに、生涯を終える猫もいます。
もし発症した場合は、口内炎、鼻水、目やになどの、症状が現れます。
猫かぜに似た症状です。
鼻水が止まらず、つねに出続けることも。
そのころはすでに、キケンな状態です。
猫エイズはとても怖い病気です。
感染してしまえば、つねに命のキケンと闘うことになります。
猫が自由を好んでも、むやみに屋外に出すのは、それなりにリスクがあるのです。
猫エイズを予防するワクチンもありますが、単独のワクチンで、やや高額です。
通常摂取する3種混合や5種混合には、含まれていないワクチンです。
まとめ
猫の鼻水に気づいたら、体調の変化と、鼻水の状態を、観察することが大切です。
くしゃみも、くりかえしているようなら、放置しないほうが良いでしょう。
ネブライザーや、鼻水吸引などは、猫にストレスをあたえてしまいそうです。
コツがあるはずなので、獣医師さんと相談しながら、行ってみてください。
できるだけ通院がへるように、猫の体調変化に、早めに、気づけるようにしましょう!
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