猫は犬よりも暑さに強いと言われていますが、やはり昨今の夏の暑さは猫ちゃんにとっても厳しいものです。
夏バテになったり、熱中症になる猫ちゃんも増えています。
真夏に猫ちゃんをお留守番をさせる場合は、気をつけなければならない点がたくさんあります。
エアコン以外にも、ペット用のクールマットや、水飲み場を増やすなど、猫ちゃんが真夏を快適に過ごすために出来ることがあります。
猫の夏バテ

猫も人間同様に夏バテをします。
気温が高いだけでなく湿度の高さも、猫ちゃんにとっては負担になるようです。
猫ちゃんにとって快適な室温は20℃〜28℃、快適な湿度は50%〜60%と言われています。
猫はあまり水を飲まない動物ですが、夏場に飲水量が減ると体調を崩しやすくなります。猫の通り道に数箇所、水飲み場を用意して、いつでも新鮮なお水が飲めるようにしましょう。
冷房が強すぎると、猫風邪になる場合があります。猫風邪のウィルスは体内に残り、体力が落ちた時に再発します。体が冷えすぎて再発してしまうのです。
咳・くしゃみ・鼻水などの症状が見られたら、猫風邪の可能性があります。
夏バテのサイン
隠れて寝ている
夏場の猫は、体力を温存するために日中はじっとしていることが多くなります。
暗く狭い場所に隠れるように寝ていたり、おもちゃを見せても反応しない時は夏バテの可能性があります。
毎日のように吐く
猫はもともとよく吐く動物ですが、毎日吐いたり、1日に何度も吐く時は夏バテのサインです。脱水症状を起こしている可能性が高いです。脱水症状になると体液のバランスが崩れ吐き気が催されます。それで何度も吐いてしまうのです。
脱水症状がひどいと点滴を必要とする場合もありますので、病院を受診しましょう。
フードを3割以上残す
夏場は暑いため、猫ちゃんの運動量が減ります。そのため食べる量が1〜2割減ることがあります。しかし、3割以上残す日が続いたり、丸1日何も食べない場合は危険な夏バテのサインです!また、何らかの病気の可能性が高いです。
猫ちゃんが丸1日ご飯を食べない時は、夏バテでなくても注意が必要です。
絶食状態が36時間経過すると、脂肪肝(肝リピドーシス)になります。黄疸が出たり、急激に衰弱したりと、かなり危険な状態です。丸1日食べない時は、大至急病院に連れていってあげてください。
熱中症予防
猫は暑くなると涼しい場所に移動するので、夏は平気だと思われがちですが、家の中でも熱中症になることはあります。
ドアを閉め切っていて、暑くなっても涼しい場所に移動できない場合や、日向ぼっこをしたまま眠ってしまい、気がつけば熱中症になっていたケースなどがあります。
外気温が30℃を超える日や、30℃以下でも湿度が高い日は、熱中症になるリスクがあります。
猫ちゃんの熱中症予防
- 猫ちゃんをお留守番させる時はエアコンをつける。
- 涼しい場所に移動できるように、ドアを開けておく。ドアが閉じてしまわないようにドアストッパーで固定する。玄関に通じるドアを開けておく場合は、玄関から外へ飛び出し防止のためにペットゲートなどを設置しましょう。
- 浴室のドアを開ける場合は、必ずバスタブの水を抜いて起きましょう。
- すだれやサンシェードを使って、窓辺を日陰にする。
- 脱水症状にならないように、猫ちゃんの通り道に、新鮮なお水を複数箇所に用意する。
- ひんやりグッズを使う。ペット用のクールマットや、タオルで巻いた保冷剤。
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熱中症になってしまったら
熱中症の症状|軽度
- ハアハアと口呼吸をする
- 体を触ると熱い(耳が熱い場合は要注意)
- 横になりぐったりしている
- よだれが垂れる
猫ちゃんが自力で歩ける場合は、ドアを開け猫ちゃんが涼しい場所に移動しやすいように手助けをしましょう。移動して横になったら風を送り体を冷やします。
状態が回復しなかったり、逆に悪化した場合は、猫ちゃんの体を冷やしながら、早急に病院に向かいましょう。
熱中症の症状|中度
- ぐったりして歩けない
- 嘔吐・下痢
- 震える
- ふらふらと歩く
熱中症の症状|重度
- 意識がない
- 痙攣している
中度・重度の場合は、体を冷やしながら、すぐに病院へ連れて行きましょう。
熱中症になった猫ちゃんの体の冷やし方は、タオルで巻いた保冷剤を首にあてたり、軽く絞った濡れタオルで体をくるんであげましょう。体の冷やし過ぎは、逆に低体温を引き起こす場合があります。
人間も熱中症で命の危険があります。体の小さな猫ちゃんは尚更、気をつけなければなりません。